エピローグ

 その週の金曜日。総評の時間。


「大葉さんってクラスで一番、ううん、学校で一番可愛いと思う!」

「い、いや言いすぎだろ。それに見てくれなら、お前の方が……その……可愛いぞ」

「そ、そんなこと……ないよ……」


 愛花と大葉が話す姿を、乃ノが胡乱な瞳で眺めていた。


「あれ、私も言われたー」


 同じく見ている竜也に、乃ノは面白くなさそうな様子で声をかけた。


「そんなことどうでもいいだろ」


 竜也の取り合わない返事に、乃ノはむすっとしてから表情を戻す。


「まあ、あれでいじめがなくなるならいいけどさー」


「そう言う事じゃない」


「? どういう事よ」


 言葉強めに否定する竜也に、乃ノは素の疑問を投げる。竜也は美しいものを愛でるような眼差しを二人に向けて、答えた。


「 はじまったんだよ 」


「…………何が?」

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Fate maker 月浦賞人 @beloved

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