不思議な一家✩人狼×魔女×双子×双子

sanpo=二上圓

第1話

 その町の名は言えないが、とても美しい町である。

 豊かな森、滔々とうとうと流れる川。切り立った崖の向こうに紫色に煙る山々が連なっている。

 一家の住む家は町の一番奥にあった。夜、月明かりの下では水銀を零したような灰色に見えるし、昼の光の中では空の青を溶かしたよりもっと淡い水色に見えた。一家はこの家を大変気に入っている。

 一家は6人家族だ。

 浅黒い肌と真っ黒な髪の父親は野性味のあるハンサムで名をグリントと言う。

 妻はディジー。誰もがそれまで見た一番美しい夕焼けを思い出す、そんな燃えるような赤毛にハシバミ色の瞳が凄く魅力的だ。子供たちがまた可愛らしい。何しろ年子の二組の双子なのだ。

 一見、女の子たちの方が年上と思われがちだが男の子たちが先に生まれている。名前はタロとジロ。二人とも黒髪で父親似だ。

 女の子たちはナナとハナ。こちらはお母さんの容姿を仲良く分け合っていて、赤毛に緑の目がナナ、銀髪にハシバミ色の目がハナだ。

 もちろん、幸福な家族の例にもれず一家はペットを飼っている。犬はまだ子犬だ。男の子たちが拾って来た痩せっぽっちのディンゴ。猫は黒猫で物凄く年を取っている。なにしろ一家の誰一人としてこの猫がまっすぐに歩くのを見たことがないのだ。たまにソファから降りるとヨロヨロと同じ場所を廻るばかりでちっとも前へ進めない。でもママ・デイジーはとても可愛がっている。

「いいのよ、この子はこれで。魔女の猫だから」

 いつも優しく抱き上げてこう言った。

「さあ、アセイミー、ご飯にしましょ!」

 グルグル回るその真ん中にお皿を置いてやるとアセイミ―はおいしそうにたいらげた。

 ところで、この絵に描いたように素敵な一家には人に知られてはならない秘密があった。

 お父さんが狼男でお母さんが魔女だったのだ。

 まあ、しかしどんな家族にも秘密はあるものだから、このことはさほど重要ではないかもしれない。そんな些細なことよりもっと重大な事実をお知らせしなければならない。

 家族全員が大好きだったお母さん、ママ・デイジーが亡くなったのだ――


        *


 魔女だから葬儀はしなかった。

 悲しみは深いけれど、悲嘆の次に現実的な問題が一家を襲った。生活費が底を付いたのだ。

 これは当然のことだった。何しろこれまではママ・デイジーが駅前のカフェでウェイトレスをしてお金を稼いでいたのだから。

 パパ・グリントは芸術家で、森から木を拾ってきてそれを彫って様々なものを作ったが、悲しいかな、お金だけは作れなかった。

 魔女だから魔法でお金を作って貯めていたのではないか? と思うならあなたは魔法について何も知らない。

 現金やキャッシュカード、その他、金銀財宝は決して決して魔法で産み出してはいけない。そう言う決まりになっている。

「OK、いいよ。食べ物は俺たちが食料品店やコンビミからかすめ取って来てやる!」

「勿論、月の夜に!」

 タロとジロの言葉に妹たちは眉を寄せた。

「それだけは絶対、ダメ!」

「そうよ、やめてよ、おバカさん。そんなことしたら『狼男の美学を汚す』ってパパが泣くわよ」

「ママを失って日夜泣き暮らしているのに、これ以上パパを泣かせないでよ」

 いや、泣いてる暇があるならパパが働けばいいだけの話。


 さて、遂に明日でお金が尽きるというその夜。

 ナナは揺さぶられて目を覚ました。言い忘れたが二人は二階の子供部屋で一つのベッドに寝ている。男の双子たちは隣の部屋でこっちは二段ベッドだ。

「どうしたの、ハナ? トイレ?」

「シッ」

 ハナが指さす方を見ると、そこに懐かしいママ・デイジーが立っていた。一番気に入って着ていたラベンダー色の手編みのポンチョ姿だ。そして、ああ、やっぱり! ママは世界で一番美しい夕焼け色の髪をしている! 思わず見惚れる娘たちににっこりと微笑むとママはクルリと背を向けて部屋を出て行ってしまった。二人はベッドから飛び降りるや後を追った。ママは階段をどんどん登って行く。さながら、妙なる音楽のよう。階段の段が楽譜の横線でポンチョの房とママの裸足のかかとが音符に見えた。やがて、屋根裏部屋の前でその素敵な旋律は止まった。ママのほっそりと白い手がドアノブを回す――

 そこで目が覚めた。

 夢だったのだ!

 隣で同時にパッチリと目を開けたハナが瞬きしながら訊いてきた。

「見た?」

「見た!」

 その先は一緒に叫んだ。

「ママは私たちに会いに来てくれたんだわ! そして――何かを教えてくれたのよ!」

 二人は全速力で屋根裏部屋へと駆けだした。今まで二人はそこへ入ったことがなかった。鍵がかかっていたから。でも夢の中でママがやったようにドアノブに手を置くと、開いた。

 そこは――

 壁紙も絨毯もない剥き出しのガランとした部屋だった。部屋の真ん中にいくつものお菓子の缶が山積みされている。お菓子が大好きだったママがとって置いた色とりどりの、大きさも様々な缶だ。

 中に何か入っているかも。二人は床に座って片っ端から蓋を開けてみた。でも、どれも空っぽ。

 とはいえ二人は感じることができた。蓋を開けるたびかぐわしい風が吹いて来る。そう、缶の中にはそれを味わった日の懐かしい想いが閉じ込められているのだ。楽しみや喜び、有頂天だったり、落胆したり、時には絶望の涙をこらえながら味わった、でも、どれもかけがえのない甘い時間たち。ママが缶を捨てられなかったのがわかる気がした。

「あ、待って」

 ハナが叫んだ。最後に開けた小さな缶――紺色に白いテリアが描かれているショートブレッドの缶だ――の片隅に何か残っている?

「なぁに? クッキーの屑?」

「ちがう、これ、種みたい……」


 物は試し。早速二人は庭に缶に残っていたそれ、7ミリくらいで茶褐色、楕円形のつぶつぶを蒔いてみた。なんと、翌日、庭には2mに及ぶ丈の高い草が朝露をキラキラまとって揺れていた。

「おお、これは茴香ウイキョウじゃないか!」

 目を細めて見上げながらパパ・グリントが言った。

「この草を知ってるの、パパ?」

「忘れるものか。ママと初めてデートした日に、この草の中で――」

 ここでパパは一度、言葉を切ってから、

「追いかけっこをしたものさ。その日は満月でパパの方が足が速いのにママは全然捕まらなかった」

 なるほど。ナナとハナは納得した。茴香は月光が弾けたような緑黄色だったから。

 一方、タロとジロは鼻をヒクつかせて喜んだ。

「ママの匂いがする!」

 これにもナナとハナは大いに納得した。茴香、この草のなんて甘い香り……

 だが、これだけではない。茴香は万能の草だった!

 茴香はせり科の多年草。葉は細い糸のよう。夏に黄色い小花を咲かせ秋に茶色くて楕円形の実をつける。実は同じように細長い種になる。草も種もそのまま食べることができるし、ハーブとしても利用できる。サラダ、煮物、スープ何でも来いだ。薬草としても効果がある。口中を爽やかにし、胃腸の働きを整え、火照りを改善し不眠や不安を和らげる。何より言及すべきは、一家の庭に生えた茴香は草、花、実、種、全部揃っている点だ。そう、同時に全ての季節を収穫できるというわけ。

 さっそく駅前で毎日開かれている市場に持ち込むとあっという間に完売した。これで当面の一家の経済危機は去ったのだ。一家は全員で叫んだ。

「ありがとう、ママ!」


        *


 流石、魔女が残した種から育っただけあって、一家の庭の茴香は朝、刈り取っても夜の内に育ち、翌日にはもと通り、モサモサ朝風に揺れていた。

 だから、朝食後、茴香を摘み取るのが一家の習慣となった。

 その日も茴香を刈り取っていると突然ハナが叫んだ。

「あ、この風……!」

 今背中から吹き過ぎた風に懐かしい感じがした。

「私も! この風に憶えがある!」

 ナナも声を上げる。ナナは風は前から吹いて来たと言う。確かに二人の髪は逆方向に靡いている。

「凄く気になる」

「うん、この風の吹く場所は何処? 探しに行きましょ!」

 とても大切なこと。そんな気がしてならない。茴香の収穫は兄たちに任せて――最初からパパは勘定に入ってない。パパ・グリントはポーチの長椅子に座ってパスティス(茴香で作ったお酒リキュール)をちびちびやりながらママの思い出に浸っている。肩をすくめて目配せしあうと女の子たちは出発した。風の在処ありかを求めて、いざ!


 後ろから吹く風……前から吹く風……

 この順番が大切なのだ。しかも姉妹は確信していた。自分たちは生まれてからこの町の外に出たことはないから、絶対、謎の風は町の中にある――

 案外早くその場所は見つかった。

「わかった! ここよ、ハナ!」

「そう、ここだわ、ナナ!」

 なんてことは無い、そこは家から10メートルも離れていない公園だった。小さい時、パパとママが毎日連れて来てくれた遊び場。

「砂場、ジャングルジム、滑り台、シーソー……」

 公園内を見回しながらさっき吹かれた風を思い出してみる。まず、後ろからの風。すると背中を押してくれるママのバレエシューズを履いた白い足が見えた。

 前からの風で再び押し戻される。今度は、もっと押そうと待ち構えているパパのモカシンの靴が見える――

 そう、ブランコだ。後ろから吹いて前から吹くあの風の〝場所〟はブランコだった!

「でも、ここで終わりじゃないわ、ハナ」

「うん、ナナ、ママはまた私たちに何かを教えようとしている?」

 ナナとハナは茴香畑で感じた風の、その同じ強さまでブランコを漕いでみた。その瞬間、二人の目に見えたものは?


        *


 ブランコを漕いだ時、双子の姉妹の目に見えたもの。

 公園の後方の森の稜線、その中に一ヶ所、ポッチリと高い木がある。高く高くブランコを漕がないとその木は森に隠されて見えないのだ。

 ナナとハナは木が見えた方角へ向かって森へ入って行った。

 ひたすら真っ直ぐ進む。不思議なことに二人は一度も他に木にぶつからずそこに至った。まるで他の木が避けてくれたみたいに。

 ブランコから見た、森の中で一番高い木はちょうど花の盛りで真っ白な花を咲かせていた。

「これ、ナナカマドって言うんだわ」

「うん、ママの本に載っていたよね?」

 ナナもハナもまだ魔法は使えない。でも魔女の血を引いているという自覚はある。いつかママのような魔女になるのが二人の夢だ。だから、ママの本――〈魔女の書ウイッチクラフト〉を物心がつく前から絵本代わりに眺めていた。

 その本に記されたナナカマドは実に奇妙な木だ。

 この木で作った十字架は悪魔から身を守ってくれる。同時に、魔女の杖にも最適とされる。人間にも魔女にも役に立つ木。だからこの木の花言葉は慎重、賢明、魅力、そしてズバリ、魔力。何よりこの一行がいい。I watch over you(私はあなたを見守る)。

 そんな頼りになるナナカマドの木をつくづくと見上げて、二人は揃って声を上げた。

「あれを見て!」

 ナナカマドの幹に花と同じ白い色のチョークで模様が描かれている。二重の丸の中に五角の星の印。

「魔法円だわ!」

 魔法円とは、これまた〈魔女の書〉にはこう記されているた。〝エネルギーを高めその中心に最大限のパワーを集めることができる印である〟

「ひょっとしてここはママの聖域だったのかも」

 木の周りを歩くと背後に小さな泉が湧いていた。

 すぐに駆け寄ってナナが覗き込んだ。

「綺麗! この水、凄く透明よ! ハナも覗いてみなさいよ」

 続いて身を乗り出したハナが気づいた。

「変よ、ここに写っているのは私じゃない、あなただわ、ナナ」

「?」

 確かに。水の面にまだナナがいる。試しに小枝を拾って掻き回すと、残像はちぎれて消えてしまった。

 今度はハナが覗き込む。やっぱりその場を離れても水面に今度はハナの顔が残っていた。

「ナニコレ? 不思議な水ね?」

「ママが魔法をかけたのかしら? それとも元々こうだった?」

 いずれにせよ、二人は思った。

「これはお金になる!」


   《 不思議な水、あります。ウツシミズ。

     少し高いです。ひと瓶20ソリドゥス。

     魔法を信じている人にだけお売りします。》


 パパのSNSに宣伝を上げてもらって駅前市場で茴香の横に並べた。茴香ほど売れなかったけど、魔法を信じる人たちは電車に乗ってこっそり買いに来てくれた。単価が高いから秘密の水はなかなかの儲けになって一家はかなり貯金が貯まった。

 だが、二人はやり過ぎたかもしれない。もしくは、但し書きにもう二言入れるべきだった? 魔法を信じていて、秘密を守れて、人を裏切らない方だけにお売りします。


        *


「これを見てください、署長!」

 6月最後の土曜日、〈初夏のコンサートの夕べ〉が催されている町のイベント会場、八角形の東屋の前でミズ・ディングルは町の警察署長にその水をカップに注いで差し出した。

「ほら、あなたの顔が映ったまま動かない。これは魔術以外の何物でもないわ!」

「ほう! よくできてるな? ゲル化させたのか? どんな化学薬品を使ってるんだろう?」

 コンサートに出席予定だった署長はチューバを抱えながら感嘆した。

「こりゃあ面白い。ウチの末っ子の夏休みの宿題にいいぞ。毎年火山の模型では芸がないからなぁ」

「何をノンキなことを。この魔法の水を売ってるのは町の一番奥に住んでる一家なんですよ。私、ずっとあの一家は妖しい家族だと思っていたんです。町の住人にわざわいが降りかからないうちにただちに逮捕してください」

「あはははは、そんな無茶な」

「もう! じゃ、とっておきのもう一つの証拠をみせます。これを見たら、大天使ガブリエルみたいにラッパなんて吹いていられなくなるから!」

 ミズ・ディングルが突き出したスマホに写っていたもの、それは、月下の茴香畑に立つ狼男の姿――

「こりゃまたセクシーな。グラントかい?」

「そうです。彼、セクシー過ぎると思ったら、狼男だったんですよ! 奥さんが亡くなったのでものにしようと、ゴヒゴホ、慰めようと私、日夜追いかけ回していたのに」

「……そう言うのストーカーって言うのでは?」

「まっ、失礼な! そのおかげで撮れた決定的な奇跡の一枚じゃないですか。とにかく、一家を捕まえて正体を白日の下に晒すべきです。それが町の治安を守るあなたの使命です!」

「わかったわかった。どうせクローゼットから引っ張り出された着ぐるみを見る羽目になるんだろうが、私もあんたにこれ以上追い掛け回されちゃかなわんからな」

 それに今なら出演時間までに戻れるだろう。この半年、せっかく練習した〈死せる王女のための孔雀舞パヴァーヌ〉を絶対町の人に聞いてもらわなければ。

 署長が重い腰をパイプ椅子から上げたその時、足元を黒い風のごとく掠めて三匹の小犬が駆け去った。

「うわっ! コラ! ペットは必ずリードをつけること。放し飼い禁止が町の条例だぞ! けしからん!!飼い主はだれだ?」


「大変だ! 聞いたかジロー?」

「聞いたよ、タロ! 僕ら逮捕されちゃう! 早く帰って教えなきゃ……」

 タロとジロと飼い犬のディンゴは町の一番奥の、夜は灰色、昼は水色の素敵な家へ一目散に駆け戻った。


「話はわかった。おまえたちは急いで逃げなさい。ここはパパが食い止めるから」

 タロとジロの報告を聞いてパパ・グラントはきっぱりと言った。少し茴香酒の匂いがしていたがこう言う時のパパは物凄くカッコイイ! ママ・デイジーが恋をしたのがわかるというものだ。とはいえ女の子たちは首を振った。

「だめよ、パパ! 逃げるなら一緒でなきゃ!」

「パパだけを残して行けないわ」

 男の子たちも口を揃えて、

「そうだよ。パパが捕まって見世物になったり、剥製にされたら僕、悲しくて泣いちゃうよ!」

「僕も!」

 ワォ、ワォ、ワオーーーーン……

 だが、もう時間はない。リビングの窓からこちらへやって来る警察署長とどこかのおばさん、そしてどうしてそうなったのか署長の所属する楽団のメンバーまでゾロゾロ列になってやって来る姿が見えた。

「ああ、どうしよう、どうやって逃げる?」

「しかも、全員で。もちろん、おまえも連れてくぞ、ディンゴ!」

 男の子たちが愛犬を引き寄せる。ソファから黒猫も降りて来た。でも相変わらずまっすぐに歩けなくてグルグル回るばかり。

「ああ、アセイミ―、大丈夫、おまえもちゃんと連れて行くからね」

 抱き上げようとしたナナの手をハナが止めた。

「見て、ナナ、アセイミ―の歩き方……」

 大きな円と小さな円、その中にカクカク五つの尖った角……二重円と五芒星……?

 この形は見たことがある。

「魔法円だわ!」 

「なんてこと、この子は魔法円を踏んでいるのよ!」

 だってアセイミ―は魔女の猫だもの。ママはいつもそう言っていた。そして〈魔女の書〉には何と書かれていた? 〝魔法円は魔女のエネルギーを高めその中心に最大限のパワーを集めることができる印である〟

「さあ、みんな集まって!」

 男の子たちは愛犬とパパを連れて円の中心へ駆け込んだ。

「あ、ナナ? どこへ行くの?」

 ナナが階段を駆け上がって行く。

「ちょっと待ってて、あと少しだけ」

「急いで、ナナ!」

 もう表ではドンドン、ドアを叩く音がする。

「一家のみなさーーん、いるんでしょ? 少々お聞きしたいことがあるんだが――」

 ドンドンドン

「もしも-し、一家のみなさーーーん」

 ナナは腕いっぱいにママの残したお菓子の缶と、それから〈魔女の書〉を抱えて戻って来た。家族が待つ魔法円の中央へ飛び込む。

「お待たせ、さあ、行きましょ!」

 魔女の血を引く双子の姉妹は一緒に唱えた。

「私たちを連れて行って! ここでない・・・・・どこかへ・・・・……!」


 言うまでもなくミズ・デイングルと警察署長と楽団員が何とかドアをこじ開けてその素敵な家に入った時、家の中は空っぽで一家の姿はなかった。その後、この家族を見たものは誰もいない。あれほど繁茂していた茴香も翌日は芽吹かなかったのでそこが畑だったことなど、誰も気づかなかった。

 森でイチバン背の高いあのナナカマドは、秋に美しく紅葉した。今は冬だから雪の中、真っ赤な実をつけている。時折り風が吹いて、後ろから、そして前から、美しい実を揺らして行く。


 もし皆さんの住む町に似たような一家――黒髪に浅黒い肌のハンサムなお父さんと男の子と女の子、二組双子たち、ペットは犬と黒猫――が突然越して来たら、ぜひ著者に知らせてください。この先の物語を書きたいから……



   


          不思議な一家✩人狼×魔女×双子×双子✩  *おしまい*



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