第8話 こんなのあるわけねえっていう奇妙な話
「今回は、こんなのあるわけねえっていう奇妙な小説です」
「きみたちの考えることなんて、おれはとっくにお見通しだから。まあ、どんな小説だろうと、おれの想定内だな」
「本当ですかあ」
「どうせ、たいした話じゃないからだ。読まなくてもわかる。きみたちはどうせたいした話を知らない。知るわけがない」
「なんで、そう思うんですか」
「きみたちはおれ以下だからだ」
「わかりました。あまり怒りをさかなでることはしないで、とっとと本の紹介だけします」
「おう、手短にしろよ。どうせ、おれの想定内なんだから」
「すごい自信ですね。では、紹介します。こんなのあるわけねえっていう奇妙な小説です」
「じゃかじゃかじゃかじゃかじゃん」
「木下古栗「生成不純文学」です」
「ほう。読まなくてもわかった。想定内だ」
「またまた。」
「面白いんか」
「傑作です」
「じゃあ、読まない」
「ベタなところでは、定番の奇妙な小説は国内なら『ドグラ・マグラ』、海外なら『虎よ、虎よ』あたりでしょうかね。新しくすごい小説が出ました。木下古栗です」
「ちょっとは興味ある」
「ぜひ、お試しください。それでは」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます