僕を殺す流星雨
綺麗なものに冬の気配を感じるのは、
きっと、雪解け水がなによりも澄んでいるからだと思う。
鏡に映った君の声を、僕は今日も気付かないふりで生きている。
君の声は、雪の印。
君の瞳は、さくらんぼの香り。
君の涙は、僕を殺す流星雨と同じ。
あの日の君の姿を、君の産声を、
僕は決して忘れない。
葡萄が弾ける。
寒いね、と、
僕はそっと呟いてみるけれど、
雪がしんしんと降ってきて、僕の頭に積もっていく。
宇宙が寒いというのなら、
今ここに降る雪と、どちらがより冷たいの。
ここは、葡萄の甘い匂いがする。
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