あめんぼの魂
あめんぼのたましいは、三十五千里。
タカラ箱の中にそっと落ちて、
昨日を待っている。
水の膜に、
ぽつんと広まった波紋が、
ぼくの腕、ぼくの頭、
地球の裏側にまで到達して、
この星をぬけだしていく。
宇宙の中心では、
大きなブラックホールが回ってるんだって。
暗闇が怖いだなんて、絵空事だ。
新しいことを知るたびに、
君の中の神様が死んでいく。
なにをしているの。
なんて聞かれたって、
なにも答えられやしない。
君は、なにをしているの。
あめんぼが、タカラ箱の中を泳いでいる。
この世界に意味がないことは、
救済と何が違うんだろう。
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