紫の流れ星
紫色の影がそっと落ちて、転がっていく。
人生は、何でもない風体をしているから嫌いだ。
星が瞬いているのは、
僕ではない誰かを呼ぶためだって、
もう知っている。
それでも僕は世界を祝って、
涙を流して、
君を見つめる。
こんにちは、さようなら、
ごちそうさまでした。
そんな言葉を詰め込んで、
星の代わりにしている。
君の涙は、流れ星のようだと思ったんだ。
頬を伝って、唇をなぞる水滴。
心に溶け込んで、悪さをする。
君は、僕を呼んでいる、ふりをしている。
そういうものを、恋と呼ぶんだって。
だから恋は、ほしのように瞬いて、
消えていく。
そっと落ちる。
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