刹那的で非可逆的

確実に存在していたそれが、

もう存在しないということ


ソクラテスは確実に存在していたのに、

彼を構成した原子が、

再び彼になることはないということ


僕と君との間にたしかに存在していたそれは、

もう確かに存在しないのだということ


僕の脳裏には、

完璧な夕焼けが描けるのに

あの日見た夕焼けは、

もう二度と現れないということ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る