後朝の別れを惜しむ

寒いからと丸まっていた毛布を、

君はほら、かんたんに抜け出して行く

だからぼくも、抜けるしかなくなってしまう

ああ、こんなにも温かいのに


外の空気が、ぼくたちを刺すようになった朝

カーテンを開けると、白帽子の街灯がお目見えする

君と二人

凍える夜も過ぎ去ってはくれない時間

となりの君の温度すら、寒空に溶けいってしまう



カモメが飛ぶ

僕は帽子をかぶる

一杯ばかりのホットコーヒーも待たないで

時間は過ぎていくから

仕方がないから、君と二人

口づけをして

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