第2話 サスペンス「命拾いのスキャナー」
帰り際、部長に出したプレゼン資料にダメだし。
明日プレゼンするので、朝までに直す。
修正を試みたが、レイアウトをミスって夜の一二時を過ぎた。
すると、隣の部屋に人影が写る。警備員ではない! こんな時間にうろつくなんて誰なんだ? 黒い服に黒眼鏡を掛けた男。
近くまで迫って来た! この資料はライバル社がのどから手が出るほど欲しがる開発データーが書き込まれている。
これを盗みに来たのか?
この資料をとにかく何処かへ隠さなくては、私は急いで大型プリンターとシュレッダーが置いてある場所へ移動する。
あああ、後ろから羽交い絞めにされた!
私はとっさに男の右手をプリンターに挟みスキャンした。
「お前の手相がデーターとして残るぞ!」
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