第7話鬼

「鬼」


 生贄という排除。絶望に救いを。


 我に託す無垢な瞳、歪な姿を美しく思えぬ畜生は滅びればよい。

 しかし信を抱く我は歪んだ思想にも救いを与え、

 動けば天災など意図も容易に滅す。

 だが、我が真に救うのは此処に齎された血の理に抗わず輝く命。


 せめて安らかに次の地に送り届けんと我は悪鬼となり、

 今生に別れを諭す。


 安穏の地に身を届け、

 彼らのしあわせを願う。


 風に乗りて。

 天に舞い、見 廻わること。

 我が使命 「羅刹」

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