月に堕ちた海の揺らぎを認め
月に堕ちた海の揺らぎを認め
私達はこそりと明い手錠を架けた
蒼空に昇る白き靄はいっとき
いつか亡くした白糸の輪を形造り
ゆめゆめ忘れなきようにと
この胸に五寸釘を打ち付けた
樹海で無くした片方の靴は
するりと朽ちた縄として
霜に落ちて蛇は塒を撒いた時は
動き出す歯車で未だ寂ついて
いて
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