・第201話  追想に馨る昏い小径を奔る

#詩人の本懐 「無念」

#君色の詩 「執着」

#優しい言の葉「名前」

#百花諷詠 花蘇芳の「目覚め」


追想に馨る昏い小径を奔る

狭い煙突を潜ると突如

光が絶ち込め、そこに軽く。

眩暈を起こし朦朧と露わ

月齢15のあなた

ぽっかりと其処に浮かび

終ぞ思い出す事の無かった笑みを。

溢れては停まらないとき、私に

瑞々しく覆われて

その視界のまま闇に呑まれよう

懐旧名で手招く

私は掬われ 手 導かれて

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