第62話【風前の灯】
【風前の灯】
蝋燭がまた一つ消えてゆく
その篝火は燭台から散り懸かり陽炎に
地獄で倒錯する燈火たちは
クルクルとからかわれる
仕舞いにしたかったと。
換われるのならと。
病床でうつつを彷徨う魂は
幻灯と魅せ続ける
一定の速度をもって保ち続け
現実に繋ぎ留める
死神の瞳には凪が溢れて
悔改めて救いを求める二人の罪を
独りおいて行こうとするヒトを
安らかに召されるようにと天に祈る
蝋燭は独り いまだ消せやしない
封前のㇶ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます