元祖ネイビーシールズ映画……「ネイビー・シールズ」
――地中海で米軍のヘリが撃墜され、パイロットがテロリストの人質になる事件が発生。アメリカ海軍特殊部隊、ネイビーシールズが出動しホーキンスと隊長のカランを含むバッド・カルマ隊が救出を開始、パイロットを救出する。だが、道中で見つけたテロ組織の保有する携帯対空ミサイル、スティンガーの破壊に失敗する。国防省が破壊失敗の責任を問う中、バッド・カルマ隊はテロ組織のリーダー、シャヒードとスティンガーミサイルを追って苛烈な戦いに身を投じていくが――
軍の特殊部隊が活躍する映画と言えばどんな作品を思い浮かべるだろうか?今では選択肢が色々あるが自分の中でメジャーだった映画と言えば間違いなくこれだろう。
イギリスの精鋭特殊部隊SASを描く「ファイナル・オプション」、アメリカ軍が存在を否定する特殊部隊デルタフォースがテロ組織を粉砕するチャック・ノリス主演の「デルタフォース」、そして90年代の幕開け一発目に特殊部隊ネイビーシールズを描いた作品が今作である。
まず最初に説明するとネイビーシールズは海軍の特殊部隊であり、アメリカ軍でも精鋭の特殊部隊で、映画に端役や盛り上げ役として投入されたりFPSにもよく出て来るので皆もお馴染みだろう。また、メディアに協力的な特殊部隊であり、近年の映画では実録映画「ローン・サバイバー」や硬派な軍事アクションに徹した「ネイビーシールズ(12年)」、同特殊部隊に所属していたスナイパーを描く実録映画「アメリカン・スナイパー」などが有名である。
これはその始祖というか、大々的にシールズを扱った始めての作品でもある。
内容は非常に青春映画的な作りで手軽に楽しめる。チャーリー・シーン演じる才能はあるが感情的でまだ若い、駆け出しシールズ隊員がベテランの仲間たちとワイワイしながらテロリストを追っていき、仲間の戦死などを乗り越えて敵に立ち向かい勝利を掴み取ろうとするストーリーを頭から最後まで90年代初頭チックなノリで繰り広げていくというもので、映画のノリも重い所は重いが軽いところは軽いという仕上がりだ。政治背景、登場人物、装備、ポップカルチャー含めて懐かしい80年代末の香りが漂っている。
アクションも良く、当時は最新鋭で特殊部隊と言ったらコレという武器だったMP5SD短機関銃を軽快にぶっ放しながらテロリストを撃ち殺したり、対物狙撃銃で障害物越しに敵を撃破したりするなどガンアクションも目を見張るものがあり、特に夕焼けの中からのヘイロー降下シーンなどの美しいビジュアルなど良い場面があるが、リアリティは薄めでそこらへんはやっぱりフィクションとしての面白さに割り切った方向なのがネックな所か。リアルな特殊部隊モノを求める人にはやや物足りないかもしれない。
とは言えレバノンへ乗り込み民兵たちとドンパチを繰り広げるクライマックスは見ていて十分ド派手だし、ミリタリーアクションのツボは的確に抑えてある。今見ても十分楽しめるミリタリーアクション映画だろう。
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