笑わぬ少女とよく笑う少年の物語

@yokkuru

プロローグ 陸くんの誕生日

陸くんは生まれて一日しか生きられませんでした。

陸くんが亡くなって、両親はとても深く嘆き悲しみました。

でも、しばらくして、また新たな命を預かることになりました。


「陸くんの生まれ変わりだね」

二人はそう言って、愛情深くその子を育てました。


両親の愛に育まれて、その子は大きな愛を持つ大人になりました。

そして、たくさんの人が幸せになるように働きました。


彼が肌身離さず持っているお守りには「陸」と書いた紙が入っていました。

彼の心にはいつも陸くんの存在があったのです。


たった一日の人生でも、誰かにバトンを渡すことができる。


それができたから、陸くんの人生は大成功!


だって、みんなでひとつの命を生きているんだから。


自分の役割をしっかり果たして、あの世に帰ろう♪

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