第8話 ノック
「行くぞー」と光輝が言いノックを開始した。
俺は本職のライトを守った。野球をしていた際は外野手だった。
しかし、試合に出ることは少なかった。
「雄二行くぞー」と光輝が打ってきた。
打球はグラウンダーで強いゴロ打球だ。
打球を綺麗に捌きホームに送球する。
「泰ー。行くぞー」と言い泰宏に向かって返球した。
するとキャッチボールと同じぐらいの返球を投げた。ストライク送球だ。
「うおっ!NICEBALL!」
「「すげぇ」」と男女ともに声を上げた。
今の俺なら、特殊能力で高速レーザー、ストライク送球が付きそうだ。
(某人気野球ゲーム)
「んじゃ、フライ打つぞー」と光輝が言うと、「「え〜」」と声が出た。
野球をやってないとフライボールの捕球は難しい。おまけに送球までの動作を付け加えると非常に大変だ。
「雄二行くぞー」と言い光輝が打った。
打球は高く打ち上がり少しバックしないといけない。
「よいしょっと」と捕球し少し難しい体勢から送球した。
「うりゃっ!」
すると、キャッチボール以上に速い送球を投げた。
(やべっ!力入れすぎた!)
見た感じでは100kmちょい出てるかもしれない。
「痛っ!」と泰宏が言いながらなんとか取った。
周りは「まじか!」「すげぇ」と言っている。
「NICEBALL!」
すると、女子の方から叫び声が聞こえた。
あのバカが打ったんだろ。
あのバカとは、同級生の沙希だ。ソフトボール部で日本代表に選ばれている実力者だ。
「うりゃっ!」と少し変な声が出たが良い送球を投げられた。
送球は、キャッチャーど真ん中送球だと思う。
速さも100km前半は出てると思う。
「バーン!」と良い音が鳴りミットに収まった。
俺は「よっしゃ!」とガッツポーズを作った。
「「「すごーい」」」と女子からの黄色い声援が飛ぶ。
男子からも「カッケェー」と言う声も聞こえる。
先生も「すげぇなぁ」と褒めてくれた。
こうして、ノックが終わった。
時間は12:30だ。授業終了は12:50だ。ということは20分ある。
さて次は何の練習かな?
下克上人生!現実世界で無双! 山本霄蔵 @Last-dance
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