第7話 体育

月曜の4時間目には体育がある。今日からは大好きな野球だ。

普通ならソフトボールだが何故か野球だ。けれども、野球部の顧問ではない。


しかし、更衣時には男子と女子が同じ教室で着替えている。

お分りいただけただろうか。


「雄二はいいなぁ。あんなナイスバディで可愛い女の子と付き合っているなんて。」

「おい!見るな!唯が恥ずかしがるだろう!」

「でも、お前だって毎日見てるだろ」

「そんなに見てねぇよ」と反論した。



「今日は男女合同で体育だ。競技は前から言っていた野球だ。ラジオ体操、キャッチボール、ノックだ」


いつものラジオ体操が終わりキャッチボールを始めた。


「おいおい、しっかり投げろー!」と言いボールを取りに行く。


すると、上からボールが飛んできて頭に当たった。


「痛っ!」


「ごめんなさーい。」と走って唯が来た。


「全く。気をつけろよ。」と言い

「ごめん」と唯は謝った。


「遠投行くぞー。おりゃっ」と言いレーザービームの真似をして投げたら、低い弾道でノーバン送球だった。


「NICE!」と言いペアの光輝は強いゴロを転がしてきた。


光輝は小学2年からの付き合いで親友の奴だ。

野球は光輝から誘われて入ったもの光輝は小学4年からレギュラーでバケモノ的な存在だった。

中学でも野球をし、既に桜坂高校から推薦が来ているため俺たちも合格したら同じ高校だ。

おまけに、学校有数のイケメンでもある。

しかし、そんな彼にも弱点がある。

彼の弱点は、勉強と女性不信だ。

勉強では俺と同じぐらいだ。

女性不信と言っても唯と光輝の幼馴染 里菜には大丈夫らしい。

せっかくのイケメンがもったいない...


「うりゃっ!」と言い先ほどと同じ弾道で投げた。


「NICEBALL!お前、桜坂で野球部入ればいいじゃんか。この肩なら外野でも通用するぞ。」

「それは嬉しいなぁ。お前も良い球投げるじゃねぇか。流石だな。」

「サンキュ。」


「おーいお前らキャッチボール終了!ノックだぁー。野球部、しゃかたいの奴で9人ずつでチームを組んでいる。早く集まり、ノックしろよー」と体育担当の重里先生が言う。

因みに、しゃかたいは社会課体育の略称だ。


重里先生は、柔道の先生で黒帯の持ち主だ。

高校、大学時代は国体にも選ばれたようだ。


「雄二は俺のチームだ。」と言い光輝のチーム入った。

ノッカーは光輝だ。チーム内には3人野球関係が居て普通にノックを受ける奴と返球されたボールを取る係で別れている。


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