第4話 毎日が楽しくなってくる?

 通勤はなぜか行こうって気分になった。

 頭がボーッとしないし、また会社に馴染みつつある俺。

 そして、なぜかまたヤンデレナースに会いたくなっている俺。

 クリニックに行くために会社に休みを取る。

 それからクリニックに着いたのはいいものの、やはり看板の文字が読めない。

 受付を済ませて診察室へ。


「あ、また来たの? さあさあ、座って☆」


 ヤンデレナースは包丁片手にニコッとしている。

 俺は医者の姿を確認出来なかった。

「あれ? お医者さんは?」


「今日は風邪で休んでいます☆」


 お医者さんが休みで営業ってなんか自由だな。


「今日のお医者さんは私☆」ヤンデレナースが包丁を俺に向けて何かのポーズを決めている。


「ヤンデレナースさんって、面白いね?」


「照れちゃうなぁ☆ 刺しちゃうぞ☆」


 俺とヤンデレナースは雑談をし始めた。

 あれ? ここって病院だよね?

 でも、楽しい。

 あーあ、ヤンデレナースが恋人だったら、いいのになぁ。


「ねぇ? また来てくれる?」

「もちろんだよ?」

「やったー☆」ヤンデレナースがぴょんぴょん跳び跳ねている。



 俺はまた通勤している。

 どうして頑張れるのだろう?

 あ、わかった。

 ヤンデレナースのおかげなんだろう。


 俺は患者。

 ヤンデレナースとは恋愛が出来ない。


 そう思うとなぜか胸が苦しくなった。

 俺は気付いてしまった。


 俺って、ヤンデレナースのことが……。



(続く)

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