第2話 俺の病名?

「痛くないからね~☆」そう言うヤンデレナースはニヤニヤして刃物を持っている。


 ちくしょう‼️

 煮るなり焼くなりしやがれ!


「あれ? 熱はないみたい☆」ヤンデレナースが俺の額に手を当てそう言った。


 え? ヤンデレナースさん?


「さあ、ついに包丁の出番だぞ☆」


 そう来たか! 油断させて一気にやるつもりだ!


 トントントントントントントントントン!


 え? え?

 えっと、ヤンデレナースが料理をし始めた?

 どういうわけ?


「はい! 召し上がれ☆」ヤンデレナースがそう言って差し出したのは至って普通のサラダだ。


 美味しそう!

 いや、待て!

 何か毒とか盛ってあるのでは?


「はよ食え☆」ヤンデレナースは包丁片手にニコッとする。


 ちくしょう‼️

 食べてやるよ!


 うっ……!?


「どうしたの?」


「すごく……美味しいです」悔しいんだけども。


「よかったー☆」ヤンデレナースはぴょんぴょん跳び跳ねている。


「ヤンデレナースはどこにヤンデレ要素が? というより! お医者さん? 俺の病名は?」


「わかりません」真顔で医者はそう言った。


 でしょうね。

 始めからこの病院は病院だと思えないですし。


「ねぇ? 私が病名をつけてあげる☆」

 はっ!? いやいや、ヤンデレナースさん? 近すぎですって! いやいやいやいや、胸を押し付けるなよ! って! 医者ああああああああああああああ‼️ 止めろや! なにニヤニヤしとんねん?!


「私とめくるめく恋の病にかかってみない?」


 うわ、引くわ‼️


「帰ります! さよなら!」


 俺が怒って帰ろうとした時だ。ヤンデレナースに肩を掴まれた。

 ヤバい! 握力強くて痛い!


「このままあなたが帰れば命はないわ……」


 ひっ‼️

 どういう意味!?


「でも、私とお医者さんごっこしてくれるなら、治療代は無料だぞ☆」


「いやいや、ヤンデレナースさん? そんなことお医者さんが許すわけがないでしょう? ね、お医者さん?」


「許可する」


 おいいいい!?

 なんなのこのクリニックは!



(続く)

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