森の神様2
――信じています。きっと守ってくださっていると――
今日、村の外で神様にあった。
神様は、私より少し年上くらいの女の子。
「神様?」
私は私達民族の言葉でつぶやいた。
つぶやいてから、私達の言葉は神様には通じないことを思い出して恥ずかしくなった。
だが神様は、私達の言葉で私に向かってこう言った。
「神よ、どうかお守り下さい。」
意味がわからなかった私は、黙ってその場を立ち去った。
村に帰って村長にそのことを話すと、村長はこう言った。
「そうか。我らの森を守って下さっている神様に出会ったか。よかったな。神様は我らの祈りを復唱して下さったのだろう。我らの祈りは、届いていたのだな。」
それで納得し、私は家に帰った。
夜眠る前に、私は神様に毎日祈っている。
まだ勉強不足で神語を話せない私は、自分達民族の言葉で祈る。
「 」
“神よ。明日も森をお守り下さい。”と。
神様には自分たちと違う特別な力があると信じて。今日も、祈る…
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