第16話 中間報告 成田視点

ミス研では、1か月に一度全部員が揃ってミ-ティングがある。それぞれの学年で取り組んでいるものの進歩状況、今後の方針。部長や先輩達から助言がもらえる。議長から

「先程1年生部員から提出された中間報告書について。何も目新しい情報はありません。

行き詰まってます。この件について報告とは別の情報などありませんか。」

あちらこちらから

「しょうがないだろう。公式に発表されているし。」

とか

「やっぱり噂だったんだな。」

そのまま誰も発言することなく、ミーティングは終わった。



成田はミ-ティング終わりに帰る準備をしていると部長の樫尾が近づいてきた。

「ほかの2人は?」

「志垣は今日野球部に頼まれて、ピンチヒッター。砂原は、噂のS N Sを調べるため、女子会!?に参加。あっ情報収集の一環とかで今日は僕1人です。」

「行き詰まっているみたいだな?

助言になるかはわからないが、志垣のレポートにでてくる探偵に相談してみたら、どうだろうか?」

「あれって実在するんですか?」

「彼女は入学式早々の事件を解決した。

しかも、僕らとほとんど同じ解答にたどりついたしね。」

「樫野部長と同じ!なんて。興味ありますね。確かに。わかりました、相談してみます。」

(しかも、樫尾先輩ですらそんな、不確かな助言になるなんて!この件はこれまでなのかな?)

と成田は思った。


志垣と今後の方針などの打合していた時、

「志垣が書いたレポート読ませてもらったよ。

探偵って吉田さん?」

「えっ。」

とそれ以上話たがらない。

「吉田さんってすごいな。解決しただけでなく、友達の濡れ衣まで晴らしたなんて、見事だな。一度話してみたいもんだな。

あ、もしかして志垣今回のことも吉田さんに話してみた?」

「まだ、してない。」

「ふぅ〜ん。何?吉田さんに興味があることが気にくわないってこと?。」

「そうじゃないけど、レポートもカナに助けられて、そして初めての調査までって少し情けないなぁって。」

「じゃ俺が吉田さんに話するのはいいだろう。志垣じゃない。」

「わかった。今日カナの家に行くから聞いてみる。」

駅まで帰る途中、吉田さんのお母さんに会って夕飯をご馳走になることになった。

夕飯後、志垣の家にいった。そこへ砂原も加わり、4人で話あうこととした。

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