第10話 志垣ユウキのレポート

この事件は中学の時、実際遭遇した事件である。


中学2年の春、4月の中旬2年3組に転校生が入った。そんな中途半端な時期だったから女の子達はグループができていて、N子は教室には馴染めず休み時間も1人が多かった。

しかも、転校の理由も彼女は有名な私立中学に入学したが、友達とトラブルがあったため、辞めてうちに転校してきただけでなく、同級生には同じ私立中学を、受験して落ちた子も多かった。ひがみややっかみもあった。


ある日彼女がトイレからでてくる水を上からかけられる事件がおきた。制服はびしょ濡れになった。

そんなことが何回かおきていた。


校舎は本館が3階建で1階は3年生、2階は2年生、3階は1年生が使用している。両サイドに別館の1階に玄関があり、僕ら二年生は校舎の本館二階を1組から4組まで並んでいる。トイレは両サイドの別館と本館の間にあるから1、2組と3、4組はそれぞれ同じトイレを使用している。


なので、3組、4組の女子生徒全員に聞き取り調査が行われたが、犯人だと自分から名乗りでるものも、犯人を見かけたものもいなかった。


ある日、3限と4限の間体育へ移動する前に急いでA紀がトイレに入った。同じ休み時間、N子も同じトイレに入ってびしょ濡れになった。

A紀は犯人扱いされ、生徒指導の先生や担任に正直に言うように迫られる。

彼女の親友であるK奈は親友の疑いをはらすことになった。


まず、A紀が疑われた。理由は

①同じ時間帯2人以外はトイレへ行っていない。

3.4組は次が体育だったから移動していた。

②A紀はN子が通っていた、私立中学を受験して不合格になった。

③A紀が友達に

「せっかくクラスの子と仲良くなつたのに空気が悪くなる。」とか

「余計、転校生と接しにくい」

とか、批判な態度や言動が先生に悪印象にうつった。



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