第4話 事件!

次の日いつものようにユウキを起こしに行った。

「昨日先生に呼び出されてたみたいだけど。」

「う〜ん?」

寝ぼけているのかまったく要領がえない。



クラスに入ろうとするユウキは上級生に廊下で呼び止められた。

しばらく話して頭を下げて難しい顔してクラスに入って席に着くと、新木先生が入ってきた。

「昨日渡せなかった消しゴム配布します。」

生徒達は、

「あったんだね。よかった。」なんて話してる。

私もホッとした。


夕方、入学のお祝いにユウキの家で夕飯の準備をして一緒に食べていた。

ユウキは私の話にうわの空で適当に相槌をうつ。何か考え事をしているみたい。頭にきたから、メインはステーキだったけど、ユウキの飼っているボール(ミニチュアダックス)の餌を置いてみた。

そおっとみていたら、箸で食べ出しそうだったので、

「ユウキ!それボールの餌。」

「えっ。あー何するんだよ!」

「だってさっきからうわの空で私の話しきいてない!なんかあったの?」

「う〜ん。あの消しゴムの件なんだけど。」

「とりあえずそれはボールにやってきて。ご飯たべたあと、お茶飲みながら聞くから。」

ご飯たべて、ユウキの話しを聞いた。


先生は入学式の前に消しゴムの入った箱を持ってクラスにきたと言っている。

しかし、入学式から戻ってきた後には、なくなっていて、職員室にもなかったのを確認している。

みんなが帰ったあとユウキに事情を聞こうと一緒に新木先生と職員室に戻ると二箱に人数分の消しゴムがあった。先生は謝ってくれてそのまま家に帰った。


次の日朝クラスに入ろうとしたら、上級生に声かけられて昨日のこと聞かれた。

カイトに聞いたら、ミステリー同好会の先輩だったみたい。


「ふ〜ん。じゃ解決したからよかったね。」

「それが主任の上田先生に消しゴムが紛失した件が知れて、俺が新木先生への嫌がらせしたんじゃないかって疑われている。明日、事情が聞きたいって呼び出された。新木先生はそんなことないって庇ってくれたけど、主任の先生は俺が犯人だって思ってる。なんとか疑いをはらす方法がらないかなって思ってさぁ。」

「主任の先生に呼び出されたの!」

「大丈夫だって。心配ないよ。」


そのあと、ステーキを一緒に食べて、私は片付けして家に帰った。





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