《一端休憩》

「一万字お疲れ様でした〜」

「でした〜」

「画面を見てばかりじゃダメだよ、親の顔も見よう!人間はいつ死ぬかわかんないからね!」

「からね!」

「じゃねえよ!」

「ん?なんだリリー、何かあるのか?」

「クレナイお前は嘘をついた!や

「ん?」

「8000人の殺人鬼と戦ったとか言ってたじゃん」

「おお、そうくるか」

「あたりまえだよ」

「しかし、俺は謝らない」

「ん?」

「確かに俺は嘘をついたが、罪悪感はない」

「ほう。クレナイは5歳から戦ってたみたいな言い方してたけど、実際は小学五年生からだったらしいね」

「そうだよ(迫真)」

「お前それ6年間もサバ読んでんじゃん」

「ああ。でもいいんだサバ読んでても」

「はぁー?」

「仕方ない、説明だ。俺にはお前を、そして読者を納得させるだけのリーズンが三つある」

「ほう。言ってみよ」

「①呪いは少ないながらも5歳からちゃんとあった②8000人の殺人鬼をまとめて殺せるような奴に勝ってきたからむしろ8000人というのは少なくサバを読んだ結果である③文句言うのは8000人と戦ってみてからにしろ!」

「ぐっ…」

「どうだよ(圧迫)」

「い、いやでも!戦った人数が8000人っていうのは嘘じゃん!そこんところは!」

「一回分で組織を敵に回したこともあるぞ」

「普通に超えてるのかよ!」

「まあでもそこは空気を読んだんだよ」


 〈31-2〉

 理事長先生はなんだかんだいい先生である。

 この前も学校の掃除をしたら怪我を治してくれた。

「ん?」

「ん?どうしたリリー」

「いや、なんで怪我してんの?」

「そりゃ一日2回戦ってるから」

「えっそれ今もやってんの?」

「やってるよ…お前らの見えないところでな」

「へぇ…大変だねぇ」

「そう、アニメのかっこいい男の子やかわいい女の子にも裏では彼女や彼氏がいるように、な」

「なんで例えたの?」

「え?」

「なんで世界が敵に回るようなことを言ったの…?」


 〈55-2〉

 技術使いはプライドが高い。否、高くて当然だ。犯罪に使っていたとは言え、彼らは職人芸を持っているのだから。ある種の誇りがあるのだ。

 この前の奇襲で参加していたのは30人、うちのクラスは34人だから、俺を省いたクラスのメンバーのうち、後3人が参加していなかったことになる。

 その3人と叶屋、そして俺が入学式にちゃんと出席した『5人』であり、

「ちょっと待って」

「なんだ時破田」

「テレポートなかったら遅れてたよね、紅にそんなことを言う資格は無いんじゃないかな」

「⁉︎」

なんでそんな厳しいの!?

「いやほら、ね?料金もらってないから」

「料金…!?」


 〈5-2〉

「次回は過去編だってさ」

「ふーん、じゃあついに庵内が出てくるのか。じゃあ、もしかして語り部も庵内なのか」

「そだよ」

「ふーん」

「あれ?冷静だね」

「もう昔のことだしな」

「でも、これでやっと読者を置いてけぼりにせずに済むね!」

「読者とか言うのやめろよ。メタいだろ」

「メタいとか言うのやめなよ。メタいし」

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