底辺物書きの自作ドラマがプロの声優に無料で演じてもらえるに至った、たった一つの行動とは

2017年6月、第18回放送採用ドラマ「策士、芳佳」

◇　◇　◇

芳佳「ブィーン！」SE

エイラ「おい、宮藤。しっかりしろよ」

バルク「ん、どうしたんだエイラ」

エイラ「あ、大尉。宮藤が転んで頭を打って記憶喪失になったみたいなんだ」

バルク「なんだと？　おい、宮藤。わたしが誰だか分かるか！？」

芳佳「ブィーン！」SE

バルク「ああ……。く、いったいどうすれば元の宮藤に戻るんだ」

エイラ「ショックを受けてこうなったのなら、もう一度ショックを与えればいいんじゃないか？」

バルク「だからといって、また頭をぶつけるわけにはいかないだろ」

エイラ「じゃあ、別のショックを……そうだ。ほら、宮藤。わたしの胸を触ってみろ、おまえの好きなおっぱいだぞー」

芳佳「お（小）」SE

エイラ「いつもの宮藤にちょっとだけ戻ったけど、わたしの胸じゃ無理だな。大尉の胸の大きさならいけるんじゃないか？」

バルク「なに？　ぐ……仕方ない。これも元の宮藤に戻すためだ。さあ、宮藤。わたしの胸を揉んでみろ！！」

芳佳「おお（中）」「おお、おおお（大）」SE

バルク「んん……。ずっと胸を揉んだままなのだが、これはいつまで続ければよいのだ……？」

エイラ「まさか、宮藤。大尉の胸が揉みたくて、最初から記憶を無くしたフリをしていたんじゃ……」

芳佳「だから何なの！」SE

エイラ「うわ、いつもの宮藤だ」

バルク「ば、ば、ば、馬鹿者ー！　宮藤、今すぐ滑走路を10周してこい！！」

芳佳「あ、そうですか」SE

（おしまい）

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　二回目に採用されたドラマです。

　番組ゲストはゲルトルート・バルクホルン役の園崎未恵さん。アニメだけでなく外画の吹き替えでも大人気の声優さんですね。

　ほんの思いつきから始めたドラマの投稿ですが、他のリスナーの方々もドラマを書いて番組に投稿するようになりました。

　私の送ったドラマが採用されたことが影響を与えたのでしょう。さっそくライバルが増えたわけですが、それもよい刺激になって執筆の励みになります。

　なにより、番組の正式なコーナーではないにも関わらず採用してくださるスタッフさんの度量の大きさに敬服するばかり（私がドラマを送っているのはメール紹介、所謂ふつおたのコーナー）。

　前回の放送で、宮藤芳佳役の福圓美里さんが残したSEを全て使ってドラマを書きたいと思い、すごく頑張った記憶があります。なので、採用されたドラマの中で一番のお気に入りです。ドラマの後に「宮藤まとめですごい！」「宮藤おっぱい星人ぶりが炸裂！」と大橋さんと園崎さんに褒められたのは最高の思い出です。

　ちなみにバルクのセリフは（多分）園崎さんのアドリブが多めに入っています。

　例「ぐ……仕方ない」→「なに？　ぐ……仕方ない」

　例「ば、馬鹿者ー！」→「ば、ば、ば、馬鹿者ー！」

　私が書いたセリフを、よりバルクらしく演じていらっしゃって、やっぱり声優さんってすごいなと感心しました。