第1部設定用語集

用語集

 ここでは登場した用語を解説する。五十音順に並んでいる。また、機体解説は一番下。では、どうぞ。



 ・アフリカ連合AU

 アフリカ連合とはアフリカの国家統合体。

 エチオピアのアディスアベバに本部があり、加盟国はアフリカに存在する55カ国全てに上る。

 また、大陸統一通貨として「アフロ」を採用している。

 21世紀前半は、各国内の部族間の紛争や内乱、飢餓、エネルギー問題などの問題を解決するために奔走していたが、2050年代に入り、ある程度の水準にまで到達した。そして2057年現在、アフリカ合衆国構想を実現するため、憲法起草とアフリカ中央銀行の設立が始まっている。

 S.A.T.OとはS.A.T.O創立以来、新興連合同士として深い関係にあり、貿易面で両国間でFTAを結んでいる。戦争状態に突入したS.A.T.Oに対しても盟友として以前貿易関係にあり、また、彼らに対し各種支援を表明した。



 ・高麗民主連邦共和国

 2025年に大韓民国主導による南北朝鮮統一の結果生まれた、一国二制度による連邦制国家。日本での略称は『高麗』。

統一前は北朝鮮が中露寄り、韓国が日米寄りであったが、韓国と日米間の関係悪化もあり、現在は完全な中露寄り(東陣営)の国家である。



 ・南沙諸島(スプラトリー諸島)

 南シナ海に浮かぶ諸島。地下資源が豊富であり、S.A.T.O以前からアジア諸国と中国が領有権をめぐり争っており、極東戦争の発端となった。



 ・第3次世界大戦

 S.A.T.O、日本、アメリカと、中国、高麗による極東戦争とムクタによる世界戦争を合わせた総称。



 ・人型外骨格マニュピレーター(ヒューマー)

 平均全高6.5メートルの人型機械。最初期のものはB.W.M社によって制作された。マニュピレーター規格はどの会社も基本共通しており、その利便性から作業機械や兵器として独特の地位を獲得した。

 また、ヒューマーの主電源は固体高分子形燃料電池であり、燃料は水素を利用していて、コジェネレーション(コジェネ)化されている。



 ・ブラッドリー財団

 アーノルド・ブラッドリーが設立した財団。

 サイモン・ブラッドリーが財団の運営を任されている。彼が運営を担ってからはアメリカ国内のみならず、世界的にも規模の大きい財団となった。



 ・南アジア条約機構S.A.T.O

 2039年5月12日に締結された『アジア経済連携協定』、同年6月29日に締結された『アジア諸国間条約』に基づく、南アジア、東南アジアの経済的統一、民族の平等と自立を目的とした同盟関係。

 ASEANに南アジア諸国が加わる形で新たに設立された。

 統一通貨は「円」。

 加盟国は、以下15国

 インド、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、モルディブ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、ラオス、カンボジア、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、タイ、ミャンマー(ビルマ)、東ティモール。



 ・ムクタ

 自由を求める者たち。最高指導者ライオネルの名の下に、世界に戦いを挑む。翼を紋章に使っている。



 ・モリグナ

 CROWS社の保有するスーパーコンピュータシステム。“モリガン”、“ヴァハ”、“バズヴ”の3つの独立したシステムからなる機械仕掛けの神デウス・エクス・マキナ。その計算能力は今までのどのコンピュータよりも優れ、またそれぞれにAIが導入されている。CROWS社の無人兵器システムを司る。ムクタに奪取され、同時に全世界の自律型無人兵器の指揮権を奪われる。1号機はアメリカ、2号機はEUにある。



 ──以下は登場した機体解説──

“アフランニク”

 ロシアで生産されたヒューマー。コックピットはタンデム式となっており、バックパックと一体化した頭部の一部に組み込まれている。

 この機体の特徴は、他のヒューマーに比べて比較的小柄であることと、体外式のセンサーが複数装備されていることである。これはこの機体が偵察仕様となっているためである。また、バックパックには大型バッテリーが組み込まれており、補給無しで長時間にわたる運用が可能となっている。

 しかし、総重量が重くなってしまい、出力が低いのも相まって機動力は高くない。

 小型のこの機体だがマニュピレーターは他の機体と共通となっており、武器の互換性は高い。



“ハヌマーン”

 インド陸軍山岳部隊の使用するヒューマー。全高6メートルと小柄な体躯を持ち、軽量で、山岳地域での運用を目的として作られた。曲面装甲を多用することで装甲を薄くしている。鉤付きククリを近接武器として装備している。基本型のA型、変温パネルを装備したB型がある。



“クシャトリア”

 インド陸軍主力ヒューマー。全高7.5メートル。機動力が高く、戦闘力は他の国のヒューマーと比べても高い水準で纏まっている。流線型の分厚い胸部を持つ。肩部は平面装甲によって構成されていて、ステルスを意識した体をなしている。腹部と胸部が分かれているため僅かながらも胴体が上を向くことが可能。

 DRDO(国防研究開発機構)とB.W.M.社との共同開発。

 基本型のA型、装甲が追加されたB型、ハードポイントを増設したC型、ハードポイントセンサー類や出力、機動力が向上し、ハードポイントが増設されたD型がある。



 白兎(仮称)

 中国のとある兵器開発基地にて会敵した未確認兵器。全高10メートル。

“クシャトリア”を始め、既存のヒューマーの体躯を大きく上回る大きさを誇る。より人に近い動きをするが神経接続操縦をしているためである。腹部は何枚もの装甲板で覆われ、柔軟な動きができる。マニュピレーターは共通化されたものを使っているため、既存の武器を使うことが可能で、その体躯も相まって反動の大きい武器を容易に扱うことができる。

 また、変温パネルが全身にあるため、赤外線センサーで探知されにくい。

 基地にて4機確認され、圧倒的な機動力と戦闘力を誇った。

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