第6話 活動内容2

結局今日も校内放送で呼び出された。いつもより大声で呼ばれた。


「だんだん慣れてきてる自分がおかしいのか?」


ボソッと呟きながら先輩のいる部屋の前まで来た。

扉に手を伸ばした時、中から話し声が聞こえた。普段、中には先輩しか居ないので静かなのだが、今回は違う。声が聞こえる。

つまり、来客がいるということだ。

少し体を強ばらせながら扉を開けて入ると、先輩が直ぐに反応し、声を掛けてきた。


「おっそい!昨日も来なかったし!ちゃんと早く来てよね!」

「昨日は行きましたよ。ちゃんと声もかけました。あと放送で呼び出すのそろそろ辞めてくれません?恥ずかしいです。」

「え?昨日きたの?知らなかったや、えへへー。あ!そんなことは置いといて今日は来客が来てるんだよ!」


割と真剣な事だったのに置いとかれた。悲しい。ところで、来客は……


「初めまして、2年の木村と言います。」

「初めまして、神田といいます。」

「はじめましてー!財政部部長の早野だよー。」


2年ということは僕のひとつ上の先輩だ。楓さんと同期という事だ。


「それで、木村先輩はなんでこちらに?」

「あ、そうでした。今回は新しい部活を作る際の部費に関して、生徒会長からこちらに来るように言われたので来ました。」


つまりは、生徒会長からの仕事か。部費などの経費の仕事だからこちらに回ってきたという事だ。


「楓さん、仕事の案件ですよ。分かってます?」


隣でうとうとしてる先輩にコソッと話しかける。……絶対この人、仕事と思ってないし聞いてないだろ。


「お!仕事なのか!どれどれ?聞くから行ってみなよ!」


さっきまでの眠気はどこへやら。目をキラッキラさせて大興奮してる。

仕事内容はこの案件で大丈夫だろう。先輩も楽しそうにしてるし。


さて、話を聞いてみるとしよう。

そう意気込んで話を聞いた。

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