第4話部活
走って部屋に戻って行った先輩を追いかけて部屋に戻ると、案の定机に突っ伏していた。
……なんて分かりやすいんだ。
「先輩、生徒会と一員としてなら部活動はいいんですから、気を取り直してくださいよ。」
「先輩じゃなくて楓。」
「その話まだ続いてたんですか……。はぁ、楓さん、独立さえしなければ自由にしていいんですから部活作ってもいいんじゃないですか?」
「……部活、作ってもいいのか?」
「はい、独立さえしなければ。」
この人は話を聞いていなかったのか?ずっとそう話してたし説明もした……けど、先輩は膨れっ面した挙句、走って出ていったから聞いていなかったのだろう。
「うむ、では!今からここは生徒会の内の財政部だ!これで決まり!」
ホントに調子がいいな。さっきまでの気の落ち込みはどこにいった。
「さて、後輩くん!部活って具体的に何をするものなの?」
「……はい?」
一体何を言い出すかと思えば、「部活って何?」ときた。さすがは先輩だ、何を考えてるのか僕にはさっぱりだ。
「適当に生徒会からの仕事とか、お金に関しての活動でもすればいいんじゃないですか?」
「なるほど!そしたら明日から部活動をしようか!」
「何をするんですか?」
「それは明日決める!後輩くんも活動内容を考えてくるように。」
……何も考えていなかったようだ。
行き当たりばったりすぎて振り回される僕の身にもなって欲しい。
「それでは、また明日!」
先輩が帰った。廊下を走って……廊下は走らないで欲しい。危ないから。
とりあえず僕も帰る用意をして、帰路に着いた。
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