8章の登場人物とあらすじ(ネタバレ有り)

<8章:王国編の登場人物>

『ジン一行』

ジン

晴れてシオンと恋仲になる。オリジンまでの旅の道中は人目に隠れてずっとイチャイチャしていた。ちなみに、とある種類の知識を勉強したシオンに、ある時拒否されるも強引に迫った結果……。


ミコト

7章を経て、少しゴウテンに優しくなりはしたが、相変わらず釣れない態度を取る。


ゴウテン

ミコトに振り向いてもらうために努力を続ける。ルースと気が合い仲良くなる。


ハンゾー

ジンの精神的不安定さを心配しつつも、彼の意思を尊重し従い続ける。


『キール神聖王国』

シオン

ジンの恋人として彼を支える。ジンと関係を持った後、その分野の勉強を始め、ある時期に彼に迫られ拒否するも、なし崩し的に受け入れてしまった結果……。


イース・フィリアン・キール

キール神聖王国の国王にして王国最強の使徒。アスランの父親。国を第一に考え、部下からの信頼も厚い。近頃四魔が現れたため苦悩している。


アスラン・レイ・キール

第一王位継承者であり、王国6番目の使徒。かつて騎士学校に通っていた時はアスラン・レーギスと名乗っていた。テレサは恋人兼婚約者。


アレキウス・ビルスト

王国に戻り、法魔についての報告を終え、大量発生した魔物や魔獣の対応に追われている。


ウィリアム・ハント

王国に戻り、アレキウスと同じく大量発生した魔物や魔獣の対応に追われている。サリカを見ると揶揄うのは相変わらず。


サリカ・ネロ

近衛騎士団長にして使徒の一人。レイピアと水法術を扱う事に長けている。会議中によく居眠りをしてはウィリアムに揶揄われるが、本人は意外に楽しんでいる。ただし女癖が悪い所だけは治してもらいたいと思ってもいる。


グルード・フィル・ルグレ

シオンの父親で、この国の宰相。普段は冷静沈着だがシオンの事になると暴走する。当然ジンとの交際に難色を示すも、彼の背景を理解し、なんとか受け入れる。だが少しでも彼がシオンを傷つければ引き離すつもりでいる。


『騎士学校』

ルース・ラント

17歳でジンの同級生。2年前のジンとレヴィの戦いに感化され、弛まぬ努力の末にAクラスに上り詰める。EクラスからAに上がったのは学園でも彼が初めて。ジンと再会し、旧交を温める。マルシェとは互いに好き合っているものの、ジンを失い苦しんでいたシオンに遠慮して付き合うまでには至っていない。

外見:175センチメートル、田舎くさい風貌はマルシェの努力によって若干改善している。緑色の短髪。


マルシェ・サーフィス

17歳でジンの同級生。2年前のジンとレヴィの戦いに感化され、ルース同様努力を続けるも、現在はCクラス。治癒の法術に特化しているので戦いには適していない。親友のアルトワールと共にシオンの事を心配している。実はシオンが初恋の相手。ルースの努力を知っているので、彼に強く惹かれているものの、シオンの事もあり、その先には進めていない。ちなみに身長が伸びる予定で制服を作ったがあまり伸びなかったので、長袖の時はいつも手が半分隠れている。

外見:150センチメートルで、程良く肉がついている。肩までの長さの赤茶色の髪、顔にはそばかすがあり、うっすらと日焼けしている。可愛らしい見た目と気さくな性格であるため、男子からの人気も高い。


アルトワール・アニック

17歳でジンの同級生。2年前のジンとレヴィの戦いに感化され、密かに努力を続けているため、元々の能力の高さも相まって、Aクラスに所属できる強さを持っている。しかし元来のやる気のなさから、未だにEクラスにいる。土法術が得意で、咄嗟の判断力と決断力も早い。弓の扱いも上手く、体術もそこそこのレベルであり、能力自体は友人達の中で最も高い。本の虫であるため、度々本を出しにマルシェのお願いを聞いている。傷ついたシオンの事を心配している。うんざりしているようで、マルシェの事を大切に思っている。

外見:170センチメートルで、肉感的な容姿をしている。濃い紫色のウェーブのかかった長髪で、手入れしていないため無造作に伸びている。前髪は目の辺りでバッサリとハサミで切っており、一直線になっている残念美人。


テレジア・エルーナ・ソロル(テレサ)

この国の公爵家の長女でアスランの婚約者。学校を卒業し、現在は王妃になる為の勉強中。アスランとは小さな頃から婚約をしており、仲も良好。シオンのもう一人の姉のような存在で彼女を溺愛している。最近投げやりなシオンの事を心配していた。

外見:154センチメートル、淡いピンク色の、腰まで届く長い髪、気弱そうな垂れ目をした可愛らしい容姿で巨乳の美少女。


※何とは言わないが、順番としてはテレサ>アルトワール>ミコト>マルシェ>越えられない壁>シオン≒ナギ


ベイン

騎士学校の教師。現在もEクラスの担任。やる気は見せないが、生徒思い。生徒の力量を正確に見抜くため、アルトワールに無茶振りをする事がある。以前は近衛騎士団に所属していたが怪我で辞めた過去がある。


ガバル・ローシ

Sクラスの担任。「〜ね」と「え〜」が口癖で一度の発言で数回から10回以上使う。禿げており、それをカツラで隠している。近頃様子がおかしい。


『勇者一行』

ヘルト・ヴレイ

21歳。神剣マタルデオスに選ばれた勇者でセルトは彼の双子の妹。セルトに身内に向ける以上の気持ちを抱いていたが、勇者になる前の彼は単なる農家の息子であり、そんな気持ちを隠して真っ当に暮らしていた。しかし剣に選ばれた彼は人格が豹変し、自分の欲望に忠実になる。その結果、セルトの婚約者を殺し、彼女を強引に自分のモノにする。彼女を傷つけはするが、それは歪んだ愛情から来るものであり、彼は自分の行いを当然のものと考えている。人を騙し、犯し、殺す事に罪悪感を感じず、むしろ率先して手を汚す。勇者として異端の存在。ウェネーやエリミス、アリーネとは馬が合い、彼女達とともに多くの人々を殺害している。


セルト・ヴレイ

21歳。ヘルトの双子の妹。婚約者を実兄に殺害され、犯される。その後は彼の旅に無理矢理付き合わされ、道中何度も犯され、殴られる。しかし実態は兄の意思を尊重する事を第一にしており、兄を愛しすぎて狂っている。その本質は善でも悪でもない為、ヘルトの望む通りに行動を変える、ヘルト以上の異端者。双子であるため、彼女も神剣を扱う資格を有した勇者である。彼女にとって人とは兄のヘルトだけであり、それ以外は兄が喜ぶための道具である。


アリーネ、ウェネー、エリミス

ヘルトとセルトの仲間で、それぞれ実力のある冒険者。ただし三人とも残虐で淫蕩な性格をしており、その点でヘルトと馬が合い、共に旅をしている。旅の間はセルトを見下し、ヘルトにバレない所で嫌がらせをしている。しかし、実際にはそれはセルトのヘルトを楽しませる為の計画であり、本人達は利用されている事に気がついていない。


『敵対者』

ディマン・リーラー

40歳。狂気の研究者。父であるイヴェル・リーラーは魔物を人間に戻す為に研究し、その過程で多くの禁断の研究を行なったが、彼の本質は最後まで人を救いたいというものだった。一方で息子であるディマンが父の研究の跡を継いだのは、魔人に魅入られ、自分の手で魔人を生み出す為である。また承認欲求も強く、自分の研究を誰かに知ってもらいたいと常々思っている。ナギとは彼女が10歳、彼が25歳の時に出会い、その時ディマンは彼女の精神性を知り、恋に落ちる。ナギとシオンの施術の際に彼女の遺伝子を手に入れ、それから複製体を造り出した。現在は騎士学校の生徒を物色するために、ある教員に化けている。エルマーの姉を合成魔獣にしたのも、アイザックとアイラを魔人にしたのも、複製体のナギを造り法魔の復活を早めたのもこいつが原因。そういえば8つの章の内の4つの章の黒幕がこいつだな、と筆者もびっくり。


シンラ・リーラー

ナギの複製体の内、魂を持たない者とディマンの子供で、まだ胎児になる前から遺伝子に魔獣の因子を組み込まれた、限りなく魔人に近い魔物。ジンの姉の魂を持つナギを母と慕っていた。その彼女を殺したジンを強く恨んでおり、彼に復讐をするようディマンに唆される。


『四魔』

レト

法魔であり、宿主の魂を吸収し、その体を乗っ取る。外見は白い翼を持つため、天使のようにも見える。ナギに憑いていたのは彼女の魂の内の一部であり、大半は別の宿主の中に存在していた。完全に覚醒すると世界の理にすらも干渉する事が可能であり、人智を超えた力を扱う事ができる。その実力は最強の使徒であるイースですら赤子扱いできるほど。レヴィ同様、フィリアのためならなんでもする。ちなみに、レト曰く四魔の力関係はジャンケンのようなもので、法魔は獣魔に強く、龍魔に弱い。龍魔は法魔に強く、死魔に弱い。獣魔は死魔に強く、法魔に弱い。死魔は龍魔に強く、獣魔に弱い。


<ストーリー>

キール神聖王国では魔獣や魔物の発生件数が急激に増加していた。懐かしい面々と再会したジンは、その調査と討伐を行った。そんな中、勇者が誕生した事をジン達は知る。しかしその勇者は人格に問題がある破綻者だった。彼は、秘密裏に多くの事件の黒幕であるディマン・リーラーに力を貸す事を約束する。一方シオンは体調不良で倒れるも、その原因が妊娠によるものだと知り、その事実をジンに伝えるべきか悩んでいた所で、ディマンに誘拐され、魔人化実験の被験者にされる。そして、シオンの中にいた法魔がついに覚醒し、彼女は法魔へと変貌する。彼女を救う為に勇者すらも倒したジンは、仲間を殺され、葛藤しながらも彼女を殺そうとするが、結局失敗する。彼はシオンを失い、失意の中戦う事すら放棄し、その姿を消した。

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