産まれてきた時の手は、とても小さくて、柔らかくて。

何もかも全てを掴んだら離さないよって、いつも握り締めてる。

その柔らかさと温かさで、いつでも癒される。


少しずつ成長して大きくなって、必要なものを選んで握り締める。

その選択肢の中に居るってことが、とても嬉しくて、また温かくなる。


反抗期となり、やがて大人と呼ばれる年齢になり、今度は自らの意思で、大切なものへとその手は向けられる。

大切なものを守る為に。


守りきれなくて、離さなければいけない時もある。

差し伸べた手を振りほどかれる時もある。


それでも、何かを掴む為に、いつでも握り締める余裕と覚悟はしておきなさい。


そして、最期の時には、最高の笑顔でいい人生だったと逝きなさい。


産まれた時に泣いてきたのだから、逝く時は笑顔で。



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