第18話  抱負

除夜の鐘が鳴った。

年が明けた。


「冬樹は、何を願ったの?」

「心願成就」

「なにそれ?」

「これひとつで、全て賄える」

「おおざっぱな」

ダイヤは笑う。


「ダイヤは何をお願したの?」

「内緒」

訊こうとして止めた。

言いたくないようだ・・・


「冬樹は、進路はどうするの?」

「大学に行くかな、ストレートだから・・・でも、」

「でも?」

「もし、自分にやりたい事がみつかれば、そっちに行くと思う」

「そっか・・・」

ダイヤの心の内はわからない。

でも、応援してくれると、信じたい。


「じゃあ、冬樹、私行くね」

「ああ」

「よいお年を」

「ダイヤもな」

ダイヤは去って行った。


寒くはあるが、夜空は晴れている。

オリオン座が目立った。


ダイヤも見ているだろうか?

このオリオン座を・・・


「さすがに、冷えたな」

俺は家に入った・・・


「他の家族は、今日は帰って来ないな」

俺は、年越しそばを作り、テレビを見た。


あまり、面白くないが、暇つぶしにはなる。


「さてと、そろそろ寝るか・・・」

俺は、床についた・・・





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