第30話卒業式とパーティーですか?
ギルドから帰ると今日は仕事が休みだった姉のニアとセツラが出迎えてくれた。
「ベル君!怪我はない?痛いところとかもない?それにクエストはどうだったの?」
とすごい勢いで聞いてきた。
「クエストは無事に達成しましたし、怪我もありません。大丈夫ですよ、姉様。」
とニアを落ちつかせ、宿題のレポートがあるからといい夜ご飯まで休むことにした。
夜ご飯の時に父が話しかけてきた。
「ベル。この三日間はどうだった。お前は公爵家を継がない。そして、冒険者になりたいと言った。やっていけそうか?」
「はい。やってみて、自分にあっていると思いました。あとは料理がどうにかなればなと…」
「ふむ。自分に厳しいベルが料理のことにしか文句を言わぬか。」
と嬉しそうに呟いた。すぐに真剣な顔になり聞いてきた。
「ベル。冒険者体験の時ベルは1人だったと聞いたが何故1人だった?」
と聞かれたので、言うべきか悩んでいると…
「ベル。力は貸せないかもしれないが、知識なら貸せるかもしれん言ってみるといい。」
と父が言ってきた。
多分、父は僕と勇者のことを知っていると思い全て話した。
「なるほど。ベルが怒るわけだな。」
と言いつつ「はははっ」と笑っていた。
「ベル。お前は冒険者になる予定なのだろ?」
「はい。」
「なら今は今で楽しめ。周りがなんと言おうが、周りがどんな目で見ようがしっかり学び冒険者をやった時に役立てよ。それがお前が選んだ道だ。今を楽しく過ごせ。」
と真剣な目で言ってきた。
ただそれだけで肩の荷が降りた気がした。
次の日からも今までどうり勇者軍団を無視し、楽しく過ごした。
卒業式には家族全員が参加した。
卒業生(勇者の取り巻き)は少し青かった気がする。何故だろうか…
そういえばセツラが僕に見せたいものがあるとか言ってたが今だに見せてもらっていない。卒業式が終わったら聞いてみるか。
そんなことを思いながら卒業式を終えた。
「ベルぐんかっこよかったねぇぇぇ」
と号泣しているブラコンと姉を見て、愛されてるなぁ、前の世界とは違うなぁとしみじみしていた。
その夜は卒業祝いということで公爵家にいる人全員で祝ってくれた。
執事にメイド、庭師、専属コックなど沢山の人が祝ってくれた。これ程祝ってもらったのは前世を合わせても初めてだ。
そして、終わり際にセツラに
「冒険者体験の時に僕に見せたいものがあるって言ってなかった?」
とセツラに聞くと、
「はい。明日お時間を頂けたらお店できます。」
と言われた。
「明日には冒険者ギルドにいって度の準備をしようと思ってただけだし、いいよ。」
「それではその時にしましょう。」
という会話をし、風呂に入り寝た。
明日がたのしみだ。
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