第21話選択授業ですか?

今は、ギルド長との話を終え、ギルドカードを持ってきた受付嬢から説明を受けていた。


「CランクからBランクに上がるのは試験を受けてもらわないと上がりませんので、注意してください。」


「その試験とはどのようなものなのですか?」


「魔物の討伐と盗賊討伐を受けてもらいます。」


「盗賊討伐もですか?」

と聞くと、受付嬢が説明をしてくれた。


「本来はDランクの昇格でやるのですが、ベル君は特別なので、Bランク昇格試験でやります。盗賊討伐の目的ですが、盗賊に襲われた時に、人を殺したことがないために、捕まってしまうこともあるので受けてもらいます。」


「なるほど」

と言いながら、頷いた。


「これで、説明は終わりです。」


「ありかまとうございました。」

とお礼を言い家に帰った。


次の日、学校で絡まれた。

見たことがあるなぁ、と思った昨日絡んで来たCランク冒険者がこの学校の生徒の高等部の人だった。


「昨日は散々馬鹿にしてくれたなぁ?今日はお前だけだから捻り潰して、殺してやるよw」


と言いながら剣を抜いた。ので、その剣を素手で弾いて、飛ばした。


「…え?お前今何をした?」


「ん?素手で剣弾いて飛ばしただけだよ?何驚いてるの?」

とニッコリと笑顔を作って向けてあげた。


普通はこんな芸当が出来るのは武闘家が篭手を付けてやらないと出来ないが、ベルだから出来る技だった。


「ば…」


「ば?」


「化け物ぉぉぉぁおお!」

と言いながら走り去って行った。


失礼だなぁ。これでもまだ11歳だぞ!


と心の中で思いながら、クラスに向かった。


朝のホームルームが終わり、友達と喋っていた。


「クリス?今日は選択授業だったよね?」


「そうね、私は経済学と魔法学と政治学を習うことにしたわ。」


「僕は、魔法学と魔法薬学と冒険学にするよ。」


「え?経済とか政治とかは公爵にとって必要でしょ?なんで取らないの?」


「僕は養子だけど、両親と姉が自由に生きて欲しいと言ってきたから、そうすることにしたんだ。まぁ、そういうのを手伝うこともあるかもしれないから、独学と家庭教師に習うことにしてるよ。」


「ご、ごめんなさい。」


「ん?あぁ、養子のことは僕は気にしてないし、両親は僕のことを本物の家族のように優しくしてくれるからとても嬉しいんだ。まぁ、このことは置いておいて、サシャはどうするの?」


「わたしは〜、魔法学と〜経済学と〜魔法薬学にしてるんだ〜。」


「僕と同じのが2つあるね、頑張ろうね〜」


「あっ、ず、ずるい…」とクリスが小声で言っていたものはベルの耳には入っていなかった。

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