Indignation of K

Wave1 Arms Assembly

――キィィィィィ!

 オペレーターの案内通り、指定ポイントまでぶっ飛ばし、お迎えのデカいヘリに車を横付け。

「回収してくれ! 時間がない!」

「これでも早い方だよ、Ms.K」

「ドクトル、お前来てたのか」

「武器はこっちだ! アセンする!」

「デベロッパーもかよ」

 なんとまあ無線のお友達本人共が来やがった。こりゃ相当本気だな。カイトとヴェインはドクトルに任せときゃ安心だ。まず装備をアセンしないと。


「はは、デベロッパーお前、スゲェの持ってきたな!」

「これならあの施設、蹂躙出来ると思うよ」

「さっすが」


 よし、先ずは「超強化戦闘服Enhanced Battle Dress(EBD)」に着替える。窮屈だがコイツが無いと始まらない。これはドクドル製、大体のライフル弾なら弾き返すし、50口径の重機関銃弾でも貫通しない。耐G、全天候対応、体温維持その他諸々ついてる。それでいてちょっと着心地が悪い程度。防御、回避をかなり捨てて攻撃し続けられる様にするのが目的だ。頭部保護用にバンダナ型のヘッドギアもある。

 次に「外部拡張強化骨格Additional Base Frame(ABF)」を背中に着け、神経と接続、これで腕は実質四本になる。言うなればこれは追加の機械アームだ。コイツにデカい武器を載せて使う。

 んで、「急加減速推進装置Quick Move Assist Booster(QMAB)」、この装置がキモだな。平たく言ったらブースターだ。よくあるだろ? ゲームなんかでさ。それをデベロッパーは作っちまった。腰に着けるんだが見た目がたなびくマント。私の素の移動速度も速いがコレはヤバい、装備が整えばマッハ超えるし下手な戦闘機より速くなる。しかもクイックブーストでロボットじみた動きも出来る。


「おいデベロッパー、武器すっげえな」

「ははは、最強を持ってこいって言われたからね」


 先ずはハンドガン、今回の近接メインウェポンになる。

「B&W BloodSoul.60」

 頭おかしいな、この二丁拳銃。

 60口径貫通炸裂弾頭マグナム弾デベロッパー・スペシャル弾12発装填のとんでもなくデケぇオートマチック式拳銃だ。弾も拳銃弾って言えるか怪しいくらいデカい。とりあえず太腿のガンホルスターにセットして予備マガジンを仕込んでおく。

 ABFの右腕に「Dragon Breath」装着。

 ハードターゲットをブッ飛ばすロケットランチャー。攻撃機に乗っかってた奴をちょっと改造した装備で、装弾数増やして威力も殆どそのまま。ご挨拶にはピッタリの装備だぜ。

 ABFの左腕に「Evil Tempest」装備。

 戦闘機に着いてたバルカン砲をこれまた改造して作った。弾はベルト給弾式なんで背中にデカめのアモベルトケースを背負う。物騒なカバンだ。鉛の雨を降らせてやるよ。


「これでOKかい?」

「上等、装備とのシンクロ率はどうだ?」

「150%全く問題ないね。手足みたいに使ってやってよ」


武器取扱ウェポンハンドラー・極」の私に、この装備は心地よく馴染む。……EBDはちと窮屈だがな。


「んじゃ、行ってくるわ」








 TAKE OFF!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る