第2話 真っ赤な華

まず、美力が低いのはどうにかしないといけないだろう。

-エディットを会得しました―

やっぱこれですな。

頭にシステム音が響くのってあんまり気にならないのだな。

作品内ではいちいち細かいこと設定したが、イメージでなんとかなるだろ。

ほいっと。

多分変身したと思う。ちょっと体が痛かったもん。

なんで変身するとき痛みをつけてしまったのだろう。

あの時の自分を恨みたいものだ。

はてさて自分の容姿はどうなっているのかなーと。

姿見を創造して、自分の姿を見る。

ストレートロングのつるぺた少女のようだ。髪色は変わらずの黒。

髪の艶がすごい。キューティクルどーなってんの?

顔はまぁまぁといったところか。あっすごいオッドアイだ。

左が紫で右が青。なんなのかこの謎組み合わせは。

お望みの美力は58…ってこれで!?

58でまぁまぁだと判断した俺はいったい何なのだろうか。

もしや、美力は自分に効果ないのか。

そうに違いない。

戦闘スキルに関してはこれで。

-物体操作を会得しました―

このスキルはね、あらゆるものを動かせる能力なのだよ。

例えば、そこらに生えている木を何本か引っこ抜いて相手に太鼓をたたくように連続でぶつける感じ。これを剣にしたら魔法にも劣らない最強戦術になるのだよ。

んで、このスキルのコツはイメージだ。簡単だけどね。

頭の中で剣が連続で相手に切りかかることをイメージするとその通りに動いてくれる。

まさにチートである。

剣が頑張っている間はボーっとすることができる。

相手が必死になっているところを傍観するもよし、一気に畳みかけて瞬殺するもよしの万能チートなのだ。

あ、すっかり忘れてた。これもだな。

-経験値10倍増加を会得しました―

利蒼の場合だと2倍だけどね。楽したいもので。

神だからステータスの伸びもすごいだろうから期待しておこう。

さて、やることなくなったし少し早いけどゴブリン倒ししますかね。

森を突き進む。街への方向は把握済みです。作者ですもの。

少し歩いたところにゴブリン発見。

すると目の前のゴブリンがはじけ飛ぶ。

内臓だったり血などがあたり一面に飛び散る。

薄汚いゴブリンでもこんなに美しく咲きほこれるのには感動を覚えた。

何をやったか?簡単なことさ。ただ目の前のゴブリンがはじけ飛ぶことを想像しただけだよ。

俺の作品内のこの世界では存在するものの全てが物体として操れるのだよ。もちろんこの体も例外ではないけどね。

やっていることがエグイのは承知の上である。

俺から見るとアニメを楽しむ感覚でしかないのだけどね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る