いずれ死ぬから

 死ぬこと以外になにを待っているのだろう

 わからない

 未来に期待できること

 なにもない

 いずれ死ぬ人と出会いたくない

 いずれ死ぬから

 いずれ死ぬ身なのに喜びたくない

 いずれ死ぬから

 そんな気分で横たわって

 死体みたいだと自嘲して

 それでもまだ生きている

 死体はこんなことを考えない

 死体は死体に憧れない

 死んでいないというささやかな幸福を

 もてあますのは生者だけ

 それが幸福か疑うのも

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