それぞれのアイロニー

 それぞれのアイロニー

 摩擦が生んだ

 冷笑の必然

 ある種の防壁

 その鎧の下に

 顔はあるのか?

 顔がない冷笑は悪に違いない

 顔がない攻撃は悪にしかなり得ない

 自分に顔があるかはわからない

 それはわたしが決めることではない

 わたしの判断するところではない

 それぞれのアイロニー

 わたしの望まれざるアイロニー

 すべての攻撃は悪である、と

 言いきれる場に

 わたしはいない

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