自分の名前を忘れたり

 自分の名前を忘れることがある

 自分が自分から剥がれる兆候

 記憶によって人が前進するのなら

 全力で進むことを拒否したいのだろう

 名前はなくて

 色もない

 そういうふうに

 世界を見たくて

 知ったことすべて

 捨ててみたくて

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