思い出が石のように

 思い出が

 ただの情報になって

 そこにあったはずの温もりは

 石のように冷たくなりはてて

 自分に過去があるという事実に

 意味がないような気がして

 間違いだらけでもたしかに歩いてきたはずの道は

 振り返ると

 もう見えなくなって

 どこに向かってもいいはずなのに

 どこに向かう気にもなれなくて

 一歩も動かずこのまま朽ちるのだろうか

 化石になった思い出を砕いて

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