ぼくのかけら

 ぼくの

 幸福のかけら

 いつ死んでも

 悔いないくらいには

 集まった


 ぼくの

 幸福のかけら

 落として散らばって

 拾って思い出して

 てのひらいっぱい

 他人が見れば

 ガラクタの山

 ぼくのかけら

 まだ残ってる


 ぼくの

 幸福のかけら

 くすんで灰色

 みがけばまた

 光るかな

 輝きだけを

 あの人に伝えたい

 煩わせないように

 気づかれないように

 影のように淡く

 木洩れ日のように薄く

 そっと


 ぼくの

 幸福のかけら

 放り投げても

 惜しまない

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