大衆

 もう飽きたからいいや

 世界の悲惨

 そんなふうに

 見捨てられる

 大衆から


 大衆

 そう名指すとき、その人は大衆ではないのか

 大衆から逃れられる人間が

 どれほどいるだろうか


 迫害されるとき、大衆は明らかに敵であり向かい風

 とはいえ迫害を成り立たせるシステムが

 内面化されていないという保証は

 どこにもない

 疎外の論理

 一生つきまとう


 吐き気がするほど同じ言葉が

 同じ感情で語られる

 奪った皮膚を使い捨てながら

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