ぼくらはいつも首を吊る

 ぼくらはいつも首を吊る

 だれかに首を吊らせてしまう

 ぼくらの歪みをだれかが担う

 なくした未来がぶら下がる

 宙の孤独

 密室の決意

 消去の夜明けに自ら旅立つとき

 泣かないぼくらは敗北している

 ぼくらがいつも首を吊るとき

 首は鬱血した色で関係を責め立てる

 ぼくらは首を吊るようにしか

 文明を規定できていない

 首を吊らない時代の不在

 地面を失ったつま先の語り

 首を吊るのはぼくでありあなたである

 首を吊らせたのはぼくでありあなたである

 人間は首を吊るほどに自由だ

 吊らない自由はどこにある

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