存在が不可解

 なんで存在しなければならないのか本気でわからなくてたまに泣けてくる

 もちろん涙なしの哀泣あいきゅう

 無表情の慟哭どうこく

 なんで存在しなければならないの?

 神、死ね

 人間、死ね

 自分、死ね

 とはいえそういう問題でもない

 生死以前の問題だ

 在ること自体の奇妙さだ

 存在しないといけない理由がなにひとつ見つからない

 なんで存在しなければならないの?

 疑問が生まれる前に無でありたかった

 自分が単なる肉の袋としか思えない夜にこうやって在ることに戸惑うその不快さ

 泣けてくるほど存在が不可解

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る