心臓に刺さる言葉

 こころがどん底に落ちると

 心臓に刺さる言葉しか

 欲しくなくなる

 その基準に照らして本を選ぶと

 十指に満たない数しか生き残れない

 質の良し悪しというより

 自分の心臓に近いかどうかだ

 数は少なく心許ないけど

 そんな本と出会えたことは

 記憶に残りつづける人と同じに

 生涯の幸運と言えるのだろう

 心臓が破れそうでも

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