自分の言葉にうんざりする

 言葉の扱いが

 もっと上手くなれたらなあ

 想像の筋道が

 もっと丁寧にたどれたらなあ

 すべて不足だ

 書いても書いても

 進歩がない

 いったいなにを見てきたんだか

 いったいどこを歩いてきたんだか

 虚しさを嘆くのは

 いちばん虚しいことだとわかっていても

 ただただ虚しい

 ただたださもしい

 どんな言葉を書いてみても

 すべてに自分が貼りついていて

 うんざりする

 ぼくの外にあるものは愛せても

 ぼくの内にあるものは愛せない

 ぼくの言葉は

 外のものか内のものか

 外だとしたら

 ぼくはもう

 なにも愛せなくなっている

 内だとしたら

 ぼくはもう

 どこにも行けなくなっている

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