棒の偽物

 自分を気持ち悪いとしか思えないから

 人に触れるのが申し訳ない

 穢れが広がる気がするから

 でも度を過ぎた卑屈さは

 疎まれるものだと知っているから

 感情を消して

 棒のように接する

 まわりが陽気に笑っていれば

 棒なりの笑顔で邪魔せずに合わせる

 いっそ棒として生まれたかった

 いまのぼくは

 動いたり笑ったり詩を書いたり

 棒の偽物でしかないから

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