詩は病者

 詩は

 つっかえるように歩く

 散文は

 危なげなく

 よどみなく歩くのに

 詩は

 足がなくならないか心配しているように

 そろそろと歩く


 詩は

 ためらうように呼吸する

 散文は

 不安なく

 止むことなく呼吸するのに

 詩は

 なぜ生きているのか疑問に思うように

 ほろほろと呼吸する


 詩は

 病者だ

 病の普遍性を信じる

 言葉の重篤患者だ

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