きみを安心させるもの

 きみをほっとさせられたら

 いいのにな

 幸福とまではいわなくとも

 一杯のコーヒー

 柔らかな枕

 頬をくすぐる風

 その程度にきみの役に立てたら

 いいのにな

 でも遠い他人でしかないぼくは

 きみを安心させられないようだ

 だからぼくは

 きみを想うたびに後悔する

 猫か静物に生まれなかったことを

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