小さな亡骸
いま
小さな者の息が
止まった
小さな者はまだ
言葉もおぼつかなかった
そのこころにはどんな歌が流れていたのだろう
断ち切られた無垢の絶唱
伝わることのない
感情の詩篇
祝福されなかった短い生
惜しまれることのなかったささやかな生
あとには
枕と同じほどの小さな亡骸と
世界と同じほどの死
ちっぽけな孤独を救わなかった
相も変わらない
凍てついた景色
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