白い景色

 こころが白い

 白しか見えない

 人さえも白く

 人たちのこころも見えない


 シロいシロい

 けざやかなまでにシロい

 吐く息がシロくシロく色づいて

 みにくいけだもののよう

 シロいシロい

 とてもシロい

 景色がシロくかすんでいく

 闇さえもシロい

 人たちの輪郭もシロく

 どこにいてもいないかのよう

 シロが広がってゆく

 燎原りょうげんの火のように

 すべてがシロく燃えていく

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